名古屋市で高齢の知人女性を殺害し、高校時代には仙台市で同級生に劇物の硫酸タリウムを飲ませたなどとして殺人や殺人未遂などの罪に問われた名古屋大の元女子学生(24)=事件当時未成年=について、最高裁第3小法廷(林景一裁判長)は、被告側の上告を棄却する決定をした。15日付。無期懲役とした1、2審判決が確定する。4裁判官全員一致の結論。
争点は被告の責任能力だった。弁護側は「元女子学生には重い精神障害があり、責任能力は問えない」と無罪を主張したが、1審名古屋地裁は平成29年3月、「軽い躁状態が犯行に弾みをつけたが、その影響は限定的」と判断し、完全責任能力を認定。求刑通り無期懲役を言い渡した。
30年3月の2審名古屋高裁も「違法性の認識を持ちつつ、冷静な精神状態で犯行に及んでいる」として、全ての起訴事実について完全責任能力を認め、1審判決を支持した。
判決によると、19歳だった26年12月、自宅アパートで知人の森外茂子(ともこ)さん=当時(77)=を手おので殴り、マフラーで首を絞めて殺害。16歳だった24年5~7月には同級生ら2人に飲み物に混ぜた硫酸タリウムを飲ませ、殺害しようとした。
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